なにわ動物病院|兵庫県尼崎市

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本年度の中学生職業体験実習(トライやるウィークなど)が無事終わりました。

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 当院ホームページ(院長挨拶)にもありますが、獣医療とは別に、2009年より学校教育活動の一環として尼崎市立中学「トライやるウィーク」に毎年継続参画しております。コロナ禍で2年間の休止期間がありましたが、本年度より再開され市内2校の生徒受入を実施しました。また私立中学の学外研修(職業人インタビュー)にも協力し、実りある時間を過ごしました。
  トライやるウィークでは、「職業ってなに?」「社会ってなに?」「社会人ってなに?」といった生徒さんや学校教育の一助になればとの想いで協力している次第です。生徒さんは慣れない環境で実際に体を使って実習するので心身ともに大変ですが、良い経験になってくれれば幸いです。
 
   さて職業人インタビューの中で「獣医師になるためにはどの教科に力を入れるべきか?」との質問がありました。
その答えとして
「大学合格の意味ならば理系科目」
「獣医学における基礎知識の意味ならば、生物学・英語」
「論理的思考(例えば正しい診断)に優れた獣医師の意味ならば、数学(正解を生み出す力の鍛錬)」
「人として優れた獣医師の意味ならば、国語(飼主に寄り添うための読解力・思いやり・慮る心の鍛錬)」
とプリントアウト(原文ママ)し説明したところ、後日、「多くの本と出会って国語力を身につけたいです。」と一人の生徒さんからの手紙にありました。
 伝えたい言葉を理解してもらえることの喜びを味わえたと同時に、国語や数学はじめ義務教育・中等教育で習う学問の意義や重要性を生徒・学生さんたちに理解してもらう難しさが改めて解り、だからこそ教師という「師業」なのだと思うところです。
   前回「福岡県の高校生が流暢な英語でワンヘルスの実践に関する発表があったこと、すでに広くワンヘルス教育が行き渡っていること」への驚きを書きましたが、改めて、

「教育って大事ですね。」
 
ちなみに「論理的思考→数学」のくだりはヘルマン・ヘッセ「車輪の下」からの引用です。私の考えた言葉ではないのが残念ですが(笑)、ノーベル文学賞受賞者の御言葉ですので間違いはないはずです。
 
2022年12月13日 20:24

第21回アジア獣医師会連合(FAVA)大会に参加しました。

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   福岡市において11月11日(金)~13日(日)の会期で第21回アジア獣医師会連合(FAVA)大会が開催されました。
 私は11日の午後診を終え新幹線にて博多入りし屋台を満喫した後、12日から2日間参加しましたが、そのスケールの大きさに只々圧倒されるばかりでした。
・まず博多駅の広告塔が「FAVA」一色
・市内各所に「FAVA」のポスター
・市民が普通に「FAVA」を口にする
 アジア大会とはいえ、一獣医師大会がなぜここまで周知認知されているのか不思議でしたが、福岡県獣医師会長「福岡県におけるワンヘルスの取り組みと期待」のご講演にてその理由が解りました。
   過去、福岡県“One Health”国際フォーラム2021を拝聴しその中で、「県民へのワンヘルス周知にどのようなことが必要か」との質問に対し
日本医師会名誉会長:子供たち含め若い世代に理解してもらうことが重要である。
日本獣医師会長:ワンヘルスを広めるには民間団体を育てていく必要がある。
と教育の重要性について述べられましたが、
   それを福岡県全体が一体で取り組んだ成果、2年足らずで福岡県民のワンヘルスに対する認知度が40%超までになったとのこと、県民の2人に1人がワンヘルスを知っている、、驚きです。
 当日は福岡県の高校生が流暢な英語でワンヘルスの実践に関する発表があったことも驚きであり、すでに広く教育が行き渡っていることを実感しました。
   振り返って自身の周りを見つめ直すと果たしてどうなのか・・、当院においても獣医師会作成募金箱や院内ポスターでワンヘルスを啓蒙するも各論(人と動物の共通感染症や薬剤耐性菌問題)についてであり、環境問題も含めた総合的アプローチが不備であることを痛感させられた次第です。
 
ワンヘルス; 動物と人の健康はひとつ それは地球の願い とありますが
・病原体や耐性菌のない安全安心な農畜産物の提供による食育と地産地消
・愛玩動物による人への生きがいへの貢献による人と動物の共生社会づくり
・環境保護による野生生物を含めた自然環境バランスの維持(新たな感染症の抑制)
これらはすべて獣医師の関わる使命であり、私ども獣医師はそれを伝え理解してもらう使命もあります。
 
当院もこれまで以上に改めて実践せねばと心に誓った3日間でした。
(宇部ラーメンも美味いが長浜ラーメンも最高な3日間でした。)
 
2022年11月15日 10:39

獣医学会関連参加レポート

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令和4年度獣医学術近畿地区学会が京都市にて8月21日に開催され、昨年に引き続き座長として参加しました。
10月30日には名古屋市にて第30回中部小動物臨床研究発表会が開催され、演者発表および座長として参加してきました。
 
どちらも、コロナ禍で一昨年は中止、昨年はオンライン開催だったのですが、今年は対面式で開催され、Face to face で活発なディスカッションが行われ、徐々に熱気を取り戻してきた感じです。
終了後の懇親会も対面式で行われ、旧交や新たな出会いと、こちらも獣医師同志の繋がりを取り戻し深める良い機会でした。
(もちろん獣医師ですので十分な感染対策に留意しながら)
 
得たものは、動物&飼い主さんたち、また公益に役立たせるよう心に誓った、それぞれの1日でした。

 
2022年11月05日 17:00

野生鳥獣救護活動について

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院長挨拶ページにもありますが、当院は兵庫県獣医師会「野生鳥獣救護指定病院」として負傷野生動物の保護・治療から地域住民(主として尼崎市民)の相談などに対応しております。
 
スズメ・メジロなどの小鳥から、カモ・カワウといった水鳥、そしてハヤブサ・ミサゴといった猛禽類、まれにイタチなどの哺乳類と、結構さまざまな動物が保護されております。
そもそも野生動物につき幼鳥・幼獣でない限り人の手からの給餌もなかなか受け入れず、重症・中症事例となると自然復帰も困難なのが現実ですが、「これも獣医師の使命」と取り組んでいる次第です。
もちろん鳥インフルエンザウイルスやSFTSウイルス(重症熱性血小板減少症候群の原因病原体)のリスクも表裏一体ですが、そこは前回記述の3本柱に基づき個人防護具着用の下、適時対処するところです。
 
写真は尼崎市民の方によって保護されたハヤブサ(成鳥)です。衝突事故等で道路わきなどに倒れている(落鳥)していることが多く、今回は倒れているところをカラスに狙われていたのを保護されたケースでした。来院時には衝撃からの回復がみられていた模様で、精悍な眼差しで我々に対峙していたので、慌てて自家製保護ケージ(お手製段ボール箱ケージですが・・)に移動し保温と給餌に努め翌日何とか羽ばたける様になり、段ボールケージを突き破らんばかりの勢いであったため自然復帰(放鳥)させた次第です。
 
今後も本活動を継続し公利公益に貢献できるよう努めていく所存とともに、末筆ながら、保護される皆様の動物愛護精神と窓口となる行政の皆様のご尽力に低頭いたします。

追記) 未来を描く青少年諸君、これも獣医師です。
 
2022年01月25日 17:32

コロナウイルスと免疫と私

前回は「アレルギーと免疫学について」と題しよもやま話をしましたが、今回は皆さんが強く関心あるであろう「コロナウイルス」を絡めてみたいと思います。
 
私とコロナウイルスの出会いは「免疫学」同様に大学研究室でした。同じ研究室で鶏のウイルス疾患を研究テーマに日々実験研究しているグループがありお手伝いする機会も多々ありました。今重要視されている鶏インフルエンザウイルスも扱っており野外調査として野鳥の糞便採取に行ったりしていました。その中で、鶏伝染性気管支炎ウイルスというコロナウイルスを研究する先輩と懇意だったこともあり、このウイルスとも多少お付き合いもありました。私は豚のウイルス病(ロタウイルス)が研究テーマでしたので、その流れで豚血球凝集性脳脊髄炎ウイルスというコロナウイルスとも一時お付き合いがあり学内発表したことも思い出されます。
 
前回「紆余曲折を経て」と記しましたが、大学卒業後は5年ほど家畜飼料メーカーに勤めており、主に豚と鶏の疾病管理、また飼料や食品(卵)の衛生管理を実務としておりました。
先述した鶏伝染性気管支炎ウイルスについては、変異株の多さから採卵鶏(食用卵を産む鶏)では異なるコロナウイルス株のワクチンを3~4回接種することが一般的で「養鶏現場では鶏コロナウイルスって極めて厄介だな~」と感じていたものです。(幼雛期は腎炎による生存率低下、成鶏では産卵率低下すなわち経済効率低下と、デルタ株やオミクロン株とは異種の厄介さです)
豚においては、豚伝染性胃腸炎ウイルスという子豚において病原性や死亡率の高いコロナウイルスがありましたがワクチンが確立されており、また豚流行性下痢ウイルスという別のコロナウイルスもあるにはありましたが、元々病原性の弱いウイルスでしたので、養豚現場ではことコロナウイルスについては問題視することなく過ぎておりました。ところが確か1994年、その「弱い」とされていた豚流行性下痢ウイルスが突然「豹変」し南九州地方で一農場の哺乳豚全滅を皮切りに1996年には約8万頭の発症および約4万頭の死亡(死亡率50%・・)と猛威を振るったことを鮮明に覚えています。(死亡率だけ言うならば既存の人コロナウイルスから新型コロナウイルスに変化したこと以上の脅威でしょうか)
 
翻って、今関わる犬猫のコロナウイルスについて。
イヌコロナウイルスについては子犬に下痢嘔吐を起こすウイルスですが成犬では発症しないことがほとんどであり、ワクチンはあるもののその効果すなわちワクチン免疫の有効性については世界小動物獣医師会ガイドラインでは疑問視されてもいます。(無論今後のウイルスの挙動については一個人では推測できませんが)
ネココロナウイルスは極めて厄介なウイルスで、強毒株である猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPウイルス)による重篤な発症がみられた場合、致死率はほぼ100%といわれております。当院でも年1例未満ですが陽性例を経験し、飼主さんともども悲痛な思いをすることがあります。また複雑な病態として「血管炎」があり、これはコロナウイルスと抗体から成る免疫複合体の関与する「Ⅲ型過敏症(=アレルギー)」が原因として考えられており、更には「抗体依存性感染増強」といった問題が、症状や治療そしてワクチン開発をより煩雑にしています。
 
このように、様々な動物のコロナウイルスを経験してきての、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。
上述のように複雑な免疫が関わる各動物コロナウイルスが存在する以上、COVID-19も例外ではないと考えています。
また、そもそもが動物由来感染症・人と動物の共通感染症の範疇であり、獣医師だからこそその本質を科学的に理解し実践する立場に私はあります。現実には人医療従事者の身を削る努力に頭を下げるしかないのですが、
一臨床獣医師としてできることとして
・ウイルス学、免疫学、衛生学を用いて施設内での感染対策を実践すること
・公衆衛生学を用いて施設内での感染リスクをなくすこと
・そして臨床獣医学を用いて犬猫における新型コロナウイルスについて適切に対応すること

を柱に努めていきます。
長文とかみ砕きはしましたが専門的記述部分について甚だ失礼いたしました。
 
追記) もし将来を描く青少年たちが本文を読んでいたら、『獣医師って何?』の一助になるかもしれませんし、なってもらえたら幸いです。
2022年01月17日 18:35

アレルギーと免疫学について

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今回は学術的な記事で面白くないかもしれませんことご了承ください。
当ホームページには「アレルギー」という言葉があちこちででてきます。
私が犬猫のアレルギー疾患について興味を持ち積極的に日常診療に取組むようになったのは、免疫学を専門とする獣医師の先生との出会いからでした。
 
元々大学の所属研究室が家畜微生物学であり、学生時代は豚のウイルスを卒業論文の研究テーマとしていました。当時は獣医免疫学自体が発展途上であり微生物学の一部として取り扱われていました。今では普通に日常会話にもでてくるPCR検査も先駆け期であり、「何か知らんが最新鋭機器を触ってるぞ~。」位の能天気な学生だったことが苦笑いと共に思い出されます。研究室の指導教官がウイルス学や免疫学の講師でしたので、「劣等生」だった私も否が応なしに本分野を専門として学ぶこととなりました。
 
卒業後紆余曲折を経て、犬猫の診療を専門とする獣医師の職につきましたが、時を経て今から7,8年前。
私の所属する学術団体「志学会」セミナーに、獣医アトピー・アレルギー・免疫学会会長である獣医師の先生を招聘し「免疫の知識を如何に臨床に応用するか」のタイトルでご講演いただきました。タイトルに表れる通り、犬猫の臨床現場では「免疫学」と「臨床現場」が乖離していた時代でした。4時間のセミナー中に「ひょえ~・・専門用語がまずわからん・・」のレベルから徐々に「待てよ、この検査系を活用すればあのアレルギー症例の原因究明になるぞ。ふんふん・・」「ワクチン後のアレルギー反応もこう考えてこう調べればスゴイのでは!」等々光明が差し、現場に役立つ質疑応答を行なえたのを覚えております。終了後の懇親会でも講師の先生に懇意にして頂き、その後も何かと気軽にご指導頂けるようになりました。ご指導いただくとアレルギーや免疫学をより深く考えるようになり症例検討(当ホームページ院長挨拶参照)も積極的に行う結果、益々興味深く取り組んでいくようになり現在に至るわけです。
 
獣医臨床現場には「皮膚科」「腫瘍科」「血液病科」等々各診療科がありますが、「免疫学」はそれらを横断する学問だと考えております。飼主さんの中には「なんかこの獣医さん、難しいことしゃべってるな~」と感じている方もいるかと思いますが「免疫学」と「臨床現場」を繋ぐための説明ですので、上手くお付き合いください(笑)。
『縦の糸は皮膚科~、横の糸は免疫学~、織りなす布はいつか誰かの傷を』治すよう努めます。

(注:皮膚科はdermatologyのダーマorデルマ、免疫学はimmunologyのイムノと読むと語呂が合いますので~)


 
2021年12月21日 20:31

院長の休日(2021.11月)

一久ラーメン
皆さんは「宇部ラーメン」をご存知でしょうか?「和歌山ラーメン」「尾道ラーメン」などは口にする機会もあるでしょうが、「宇部ラーメン」については存在すら知られていないのが現状かと思います。
2021年11月12日までは・・・。
 
この日、「宇部ラーメンが食べてみたい」と発した将棋界の若き天才棋士が、竜王戦の歓迎式典で「宇部ラーメン」10食分贈呈され、対局当日の夕食では実際に召されたとのこと、一大ニュース(?)となって業界を越え駆け巡りました。「宇部ラーメン」を中心としたチャーハン・餃子・春巻等々のメニューまでアップされていました。
 
しかし、若き天才より1週間前(正確には5日前)、先駆けて「宇部ラーメン」を食したのが「この私です(自慢)!」
 
眼を閉じても一発で解る超個性的な匂い、唇にねばりつくコラーゲンたっぷりのスープ、ヤヤカタに茹でた中細麺(決して中太ではありません。そのように定義されているみたいですが博多ラーメンより太いという意味の中太かと)、独特の薄切りチャーシューとシナチク(関西ではメンマ)、スープまで飲干すとドンブリの底に残る豚骨骨粉・・・これをキレイになくなるまで下品に舐め嚥下する快感・・・。文章にするだけで漂い渦巻く欲求・・・。もうダメじゃけえ~~我慢できんけえのう~~~!と宇部弁で叫ぶ心の声・・・。
 
これ以上、の表記は休日の院長の内面を晒すので止めますが、最後に一言。
「院長のソウルフードは、宇部ラーメン(ブランド名)ではなく一久ラーメン(店名)です。ぶちうまい!!!」(写真参照)
*40年前は宇部ラーメンという言葉は存在しておりませんでした。
 
2021年11月18日 20:45

マイクロチップについて

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改正動物愛護管理法によるマイクロチップ装着の義務化と小動物臨床獣医師の役割
 
はじめに
~前略~
犬猫販売業者における販売する犬猫へのマイクロチップ装着の義務化は2022年6月1日施行であり、いよいよ1年後に近づいている。それ以外の犬猫への装着については今回の改正では「努力規定」である。現時点での客観的数値は手元に無いが、犬猫販売業者より販売された犬猫においてマイクロチップの装着が着実に実施されている現状下にあることは各位認識されているかと思われる。
 我々獣医師は有国家資格者であることは言うに及ばずだが、狂犬病予防法に基づく飼育犬の狂犬病予防注射接種率向上に向け遵守するのと同様、有国家資格者である以上、本法公布によってマイクロチップ装着率向上に向け遵守する義務が発生したと考える必要があることは間違いないところである。
~中略~
法改正によって「動物取扱業の更なる適正化ならびに動物の不適切な取扱いへの対応の強化」目的「一般飼育者飼育動物における逸走時の拾得管理の対策強化」を付加価値とする根拠が発生したことから、施行に先駆けて2019年6月19日公布以降、犬猫販売業者を除く一般飼主への適切なインフォームドコンセントすなわちマイクロチップの積極的な装着推奨を実施開始したところ、装着率が有意に向上した結果を得たため、概要を以下に報告する。
~以下目的・結果・考察は省略~
 
冒頭、お堅い文章で申し訳ありません。(堅過ぎる・・・)
上記は、所属する兵庫県獣医師会会報(令和3年7月号)への私の寄稿文から抜粋したものです。本団体で学術・研修事業を担当(本ホームページ院長挨拶参照)している立場上「獣医師職業倫理の向上」に地道に努めているところですので、お堅い文言につきましてはご容赦ください~。
要は、獣医師として獣医師職業倫理に基づき法令遵守しましょうという会員獣医師へ向けた提言内容でした。
 
飼主の皆様におかれましては、有意義な情報提供になれば幸いですし、緊急災害時対策としてのマイクロチップの装着にご関心いただければと思います。
(写真は不妊手術終了後のネコちゃんにマイクロチップを装着しているところです。ご参照まで。ちょっとだけ太い針ですが麻酔後なので全然痛くないですよ~。)
*Instagramにも関連画像がありますのでクリックしてみてください。

 
2021年10月19日 17:45

9月の診療風景(その1)「何度も吐くんです・・・」

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「一昨日ウレタンマットとビニールヒモをかっじてから、何度も吐くんです・・・」と3~4ヶ月齢の子猫とともに飼主さんが来院されました。
お腹を触ると直径1㎝大の塊が触知され「ん~~(これはよくないぞ)、レントゲン撮りますね」と即検査を行ったところ子猫の体格に比べて明らかに大きな異物とガス貯留像が認められました(こりゃ100%手術だな・・)。
腸閉塞は嘔吐と疼痛から元気消失し、また異物形態や閉塞時間によっては閉塞部位の壊死・穿孔を生じ死に至ることもある緊急性重症度の高い状態で、多くは緊急手術が必要となります。
飼主さんにその旨を説明し、周術期【手術・入院期間】の説明および係る費用を説明し、もう一度触診、「何度触ってもあまり痛がらないからもしかしたら閉塞せずに出てくれるかもしれないけど、ちょっと無理でしょうね・・・」と告知した上で、脱水および患部血流改善目的の皮下補液と消化器運動機能改善剤を投与し、自宅で一晩経過観察することとなりました。当院では翌日の手術準備と(根性で出せよ!)と祈りつつ、飼主さんはショックを受けつつ。
 
翌日一番、
「でましたー!!!」との飼主さんの嬉しい声。見ると、まず腸閉塞するであろうウレタンマットの大きなカケラと、レントゲン写真にみられた1cm以上のイヤフォンのゴム、そしてビニールヒモのカケラ多数・・・
飼主さん病院スタッフそして手術・入院当直を覚悟していた私、みな安堵した一瞬でした。
 
格言; 最後は根性!
予測; この子は大物になる。よってトイレ掃除がんばってね(☜何が・・)。
重要; 飼主の皆様へ 「何にでも興味を持つ幼少期の子犬子猫は異物の誤食に注意してください!」
 
( )内は院長の心の声です。
 
2021年10月05日 17:40

獣医学術近畿地区学会に座長参加しました。

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10月3日(日)近畿地区学会に共同座長として参加してきました。
コロナ禍でオンライン開催のためzoomでの座長実施でしたが、いや~10倍疲れました・・・
本学会は過去にも座長を担当しており今回も気軽に受諾したのですが、事前のzoom接続テスト、当日のネット環境調整、そしてライブ講演の進行と慣れないことだらけで・・
案の定、質疑応答の進行中にzoomで送られてくる質問内容が突然画面から消失するというトラブルに直撃し
私の「どこ行ったーーー!」との叫びとパニック顔が視聴者全員に晒される羽目になり、共同座長の大阪府立大学の先生のフォローで事なきを得たものの、「スマートな大学の先生」「役立たずの私」の歴然差をネット公開し、やはりインターネットはオソロシイと実体験した次第です・・・。

それはそれとして、新たな情報や知見を得たり、アレルギー関連の発表ではそれなりに議論できたりと有意義な1日でもありましたので、今後の診療に役立てていけたらと思うところです。

ではまた。


 
2021年10月04日 12:18

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