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アレルギーと免疫学について

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今回は学術的な記事で面白くないかもしれませんことご了承ください。
当ホームページには「アレルギー」という言葉があちこちででてきます。
私が犬猫のアレルギー疾患について興味を持ち積極的に日常診療に取組むようになったのは、免疫学を専門とする獣医師の先生との出会いからでした。
 
元々大学の所属研究室が家畜微生物学であり、学生時代は豚のウイルスを卒業論文の研究テーマとしていました。当時は獣医免疫学自体が発展途上であり微生物学の一部として取り扱われていました。今では普通に日常会話にもでてくるPCR検査も先駆け期であり、「何か知らんが最新鋭機器を触ってるぞ~。」位の能天気な学生だったことが苦笑いと共に思い出されます。研究室の指導教官がウイルス学や免疫学の講師でしたので、「劣等生」だった私も否が応なしに本分野を専門として学ぶこととなりました。
 
卒業後紆余曲折を経て、犬猫の診療を専門とする獣医師の職につきましたが、時を経て今から7,8年前。
私の所属する学術団体「志学会」セミナーに、獣医アトピー・アレルギー・免疫学会会長である獣医師の先生を招聘し「免疫の知識を如何に臨床に応用するか」のタイトルでご講演いただきました。タイトルに表れる通り、犬猫の臨床現場では「免疫学」と「臨床現場」が乖離していた時代でした。4時間のセミナー中に「ひょえ~・・専門用語がまずわからん・・」のレベルから徐々に「待てよ、この検査系を活用すればあのアレルギー症例の原因究明になるぞ。ふんふん・・」「ワクチン後のアレルギー反応もこう考えてこう調べればスゴイのでは!」等々光明が差し、現場に役立つ質疑応答を行なえたのを覚えております。終了後の懇親会でも講師の先生に懇意にして頂き、その後も何かと気軽にご指導頂けるようになりました。ご指導いただくとアレルギーや免疫学をより深く考えるようになり症例検討(当ホームページ院長挨拶参照)も積極的に行う結果、益々興味深く取り組んでいくようになり現在に至るわけです。
 
獣医臨床現場には「皮膚科」「腫瘍科」「血液病科」等々各診療科がありますが、「免疫学」はそれらを横断する学問だと考えております。飼主さんの中には「なんかこの獣医さん、難しいことしゃべってるな~」と感じている方もいるかと思いますが「免疫学」と「臨床現場」を繋ぐための説明ですので、上手くお付き合いください(笑)。
『縦の糸は皮膚科~、横の糸は免疫学~、織りなす布はいつか誰かの傷を』治すよう努めます。

(注:皮膚科はdermatologyのダーマorデルマ、免疫学はimmunologyのイムノと読むと語呂が合いますので~)


 
2021年12月21日 20:31

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