野生鳥獣救護活動について
スズメ・メジロなどの小鳥から、カモ・カワウといった水鳥、そしてハヤブサ・ミサゴといった猛禽類、まれにイタチなどの哺乳類と、結構さまざまな動物が保護されております。
そもそも野生動物につき幼鳥・幼獣でない限り人の手からの給餌もなかなか受け入れず、重症・中症事例となると自然復帰も困難なのが現実ですが、「これも獣医師の使命」と取り組んでいる次第です。
もちろん鳥インフルエンザウイルスやSFTSウイルス(重症熱性血小板減少症候群の原因病原体)のリスクも表裏一体ですが、そこは前回記述の3本柱に基づき個人防護具着用の下、適時対処するところです。
写真は尼崎市民の方によって保護されたハヤブサ(成鳥)です。衝突事故等で道路わきなどに倒れている(落鳥)していることが多く、今回は倒れているところをカラスに狙われていたのを保護されたケースでした。来院時には衝撃からの回復がみられていた模様で、精悍な眼差しで我々に対峙していたので、慌てて自家製保護ケージ(お手製段ボール箱ケージですが・・)に移動し保温と給餌に努め翌日何とか羽ばたける様になり、段ボールケージを突き破らんばかりの勢いであったため自然復帰(放鳥)させた次第です。
今後も本活動を継続し公利公益に貢献できるよう努めていく所存とともに、末筆ながら、保護される皆様の動物愛護精神と窓口となる行政の皆様のご尽力に低頭いたします。
追記) 未来を描く青少年諸君、これも獣医師です。
2022年01月25日 17:32